日本の底力

今日はとても嬉しいことがあった.今日は午後から地方に移動した.午後2時半に大学を出て,夜8時ころにやっと目的地についた.駅前のビジネスホテルを携帯からちょいちょいと予約.くたくただったが,今日はろくにご飯を食べていなかったので,頑張って居酒屋探索に出かけた.

海外でもそうだが,小さくても良いから,なるべく地元民でごった返している店に入るようにしている.良い店に当たる確率が非常に高い.今日のホテルは繁華街から少し離れており,少し冒険気味に歩いてみた.ほどなく串や魚がおいしそうなとても小さな居酒屋を発見,小窓から見ると地元民でにぎわっていたので,飛び込んでみた.

かなり当たりだった.串や魚がおいしく,大将もとても誠実だった.串を数種類,2本ずつ頼んだら,途中で「量が多いでしょ,残りは1本ずつにしようか?」と言ってくれた.おかげで,ちょうど満腹,大満足であった.これが1つ目の嬉しかったこと.3つ目は,おあいそのときに,女将さんが串を全部2本だと思って計算したところ,大将が誠実に訂正してくれたこと.どうせだいぶ酔っている私なんだからほうっておいても絶対気がつかなかったのにね,嬉しかった.

2つ目の嬉しかったこと.それは,隣の3人の客だった.とある中小企業の方らしく,白髪の方,40代〜50代の方,そして20代くらいの若者がいた.何となく話を聞いていると,若者がやたら熱い.さらに耳をそばだててみると,「ISO9xxxxの導入が絶対必要ですよ!」「僕は高校(高専?)でISO9xxxxx,に関する資料を4冊もらいましたよ」とか,「HACCCPが・・・」とか熱く語っていて,上役も感心しきりの状態であった.
とても感動した.日本の底力を感じた.「いまどきの若者は・・・」ってエジプト時代にも言っていた台詞をすぐ吐きたくなる昨今であるが,それは単に極端なものの見方であって,熱い若者は日本の隅々に存在しているのだ!!!

せっかく熱い若者を冷やしてはならない.燃え盛らせねばならない.正直なところ,近年あまりに多忙にしてしまっていて,私は自分の理想の教育研究指導ができていないと感じている.ミーティングは頻繁にしている.業績もそこそこ出ている.大勢の大学院生を指導しているのだから,これが限界だという考え方もあるが,そこは割り切りたくない.学生と飲んで熱く語る機会ももっと欲しい.

少しでも理想に近づけるよう,何か改善していきたい.そう思わせるエネルギーを,今日は小さい居酒屋からもらったと思う.カイゼン