見えないものの価値

デフレ脱却,格差社会ということで(?),セミダブルサイズのプラズマが発表されたり,20万円に届こうというハイビジョンDVD/HDDレコーダーが発売されたりしている.商売の邪魔をするつもりはさらさら無いが,個人的には,なぜそのような商品が売れるのかがあまり分からない.記憶が薄れるからノスタルジーが生じる.セピア色の写真やノイズの多い8mm映像のなんと感傷的なことか.高い精度で,しかもいっこうに劣化しないものがどうしてそんなに欲しいのだろう.TV用HDDレコーダーの容量も増える一方だが,録画しただけで眠るデータがどんどん増えているという記事をみたことがある.そりゃそうだろ,忙しい現代人にそんなにテレビを見てる時間はないでしょ? かくいう私も,初期のHDDレコーダーを持っているが,基本的に追っかけ再生&破棄というスタイルだ.


見えないものを想像(創造)するって,ヒト脳の大事な機能だと思う.想像力を鍛えるには書籍が一番だと思う.最近の精緻なCG映像の映画ばっかり見てる子供はどうなっちゃうんだろうと心配.
「本当に大事なものは,目には見えないんだよ.」


そうそう,うちのOBのN君が,指輪物語の映画を見て「エルフの王女はもっともっと綺麗なんだ!」と主張していたらしい(爆笑).彼は小さいときに小説を読破して彼だけの王女を創造したのだ.